「従業員からのボトムアップ」「挑戦」しやすい環境作りが大切
私は現場が大好きな人間なので、以前は細かいことまで確認・指示しながら、店舗従業員と一緒にお店作りに関わってきました。ただ、この動きが強すぎると会社や従業員にとってあまり良いことではないんじゃないか?ということを様々な場面を経て感じましたので、それ以降は各店舗や本部スタッフそれぞれに役割を持たせ、従業員からのボトムアップを重視することで、「自主性・責任感が芽生える」「従業員がモチベーションを高く持って動いてくれる」効果を実感しています。
最近は「若者は受け身の人ばかり」という声が聞こえてきたりしますが、私の感覚では決してそんなことはなく、自分の役割や仕事に責任をもって、上司にも意見を上げながら動いている20~30代の従業員は当社にも多数います。実際、以前の当社運営では考えられなかったことなのですが、思い切って20代後半の従業員に店長職をお願いしたところ、本人も一緒に働くスタッフも驚くほどイキイキと活躍してもらっています。
また、以前は「本格中国料理」「高級中華」という印象が強かった当社ですが、創業当時からの人気メニューである“あんかけやきそば”を主とした「あんかけやきそば専門店」を東京駅構内に出店する等、お客様のニーズに合わせた新しい店舗業態の開発にも前向きに挑戦しています。これらの取組や店舗は、テレビや多くのマスコミでも紹介されました。
余談ですが、この様な新しい取組が評価され、現在はセブン・イレブンや大手スーパーからもお声がけいただき、これらの会社で販売するお弁当や冷凍食品等の監修も手掛けるようになっています。
南国酒家は60年以上続いている歴史ある会社ですが、現在はベテランから若手まで皆がワンチームとなり、既存店舗の運営を始め、今まで経験したことのなかった接客方法や業務オペレーション等を一緒に考えていく雰囲気の社風になっていると思います。
昨今、時代は大きく変化しつつありますが、どの様にしたらお客様に喜ばれるか、店舗運営を効率化できるか等をチームワークで考え、働ける職場に我々自身も変わっていることが、会社にとって大きなプラス変化だと捉えています。
100年続いていく会社になる為に、私自身も市場やお客様のニーズの変化を敏感に意識し、ファミリーである従業員全員と一緒に考え、汗をかきながら会社経営することを常に心がけています。
代表取締役社長 宮田順次